2009年01月30日 かるた

大石天狗堂 広報の前田です。

今回の記事はお電話やメールでよく頂くご質問についてお答えします。

HPでも紹介されている百人一首の普及品と裏貼り仕上げの違いについてです。

まずは画像で見比べてみましょう。

百人一首 断裁仕上げ 百人一首 裏貼り仕上げ 

左が普及品、右が裏貼り仕上げです。

画像だけでは少しわかりにくいですね。

普及品は断裁仕上げとも呼んでいてかるたの縁や裏も印刷で仕上げています。

それに対して裏貼り仕上げは縁、裏は和紙等で貼り合わせて仕上げています。

下の画像をご覧ください

百人一首 制作前

これが裏貼り前のかるたです。かるたの本体を生地、右の紺色の和紙を裏紙と呼んでいます。

この2枚の紙を下の画像の様に貼り合わせ縁を包み込み仕上げていきます。

裏貼り風景

なぜこのような作り方をしているのでしょうか。

元をたどると裏貼り仕上げは江戸時代から存在しています。

当時は今のような厚紙をつくる技術がなくかるたの生地も薄い和紙を何枚も

貼り合わせ作っていました。

そのままだと端からはがれていってしまうので最後に和紙で包みこみ仕上げる方法が裏貼り仕上げです。

それが裏貼り仕上げをする理由でした。

当時は特別な技法ではなく、かるた作りには必要な技術だったんですね。

じゃあ、なぜ断裁仕上げが可能な厚紙が作れる現代でも

裏貼り仕上げが続いているのか、作り方が違うのは分かったが具体的に

仕上がりがどう違うのか。等など

続きは次回にお話ししたいと思います。

どうぞお楽しみに(笑)

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