2014年08月29日 ニュースブログかるた全般花札

皆さんこんにちは。
広報の藤澤です。
宜しくお願い致します。

 

花札の謎シリーズ2月の高得点札『梅に鶯』について始めていきます。

 

前回の『松に鶴』を読んで頂くとご理解いただけると思いますが、中国からの文化(絵画や陶芸など)が日本に流入し、それを日本人が色々な創意を加え、日本独自の文化にしていった歴史があったのは述べました。

 

なんせ、日本より早くから文化が栄え、日本の法律や装束、建築技術や治水技術も中国の影響を受けて発達してきたのですから、芸術も然りですよね。

 

そんな『中国文化流入説』から考えていくと、花札の謎も少しは見えてくる気がします。

 

本題の2月札『梅に鶯』も、よく日本では、『鶯ではなくメジロだった説』が言われます。

 

【鶯】

ホーホケキョと鳴く

色は茶色

蛙や虫を食べる

あまり開けた場所に姿を見せず、雑木林などから泣き声だけが聞こえる鳥

 

【メジロ】

チーチーと鳴く

色は緑色

スズメより小さい

虫も食べるが、梅などの花の蜜を吸う

枝先にあらわれ、鶯と同じ時期や場所で求愛行動や繁殖行動を行う習性がある

 

「どう考えても、花札の【梅に鶯】は、メジロでしょう!」

 

と誰しも思いますよね。

 

一般的な日本人の常識だけで考えるとそうです。

いやいや、本当にそうだったかもしれません。

 

しかし、中国では『鶯』と書くとウグイス科の鳥の総称で、黄色い『鶯』別名コウライウグイス(黄鸝、黄鳥ともいう)という種類の鶯もいたそうです。

 

そのコウライウグイスのオスの羽根は黄色、メスは緑がかった黄色だそうです。

 

つまり中国では、【梅の樹に羽根の色が緑がかった黄色の(コウライウグイス)】がやって来て、綺麗な声で鳴き、春を告げていたのです。

キタ――(゚∀゚)――!!

まさに、花札のあの絵柄と同じ風景ですよぉ‼

 

もちろん必ずしも、これが真実と言う分けではなく、可能性のはなしです。

 

中国の文化を取り入れて、独自の文化にして来た日本の歴史の話としてこんな話もあります。

中国では『梅の木にはカササギ』を吉祥のモチーフにしていたようで、『喜上眉梢(きじょうびしょう)』と呼び(喜びで目を輝かせる)という意味だそうです。

梅の梢にカササギがとまり、枝がしなり下がる様子を表すとか。

カササギは、そのしなやかな姿や高い鳴き声、七夕の伝承にも出て来る事から「女神(神女)」と称され、喜鳥・喜鵲(鶯も黄鳥、カササギも喜鳥。同じ【キチョウ】と発音し、喜はカササギを表しているのを、鶯を表す黄鳥と聞き取り損ねたとは考えすぎでしょうか。)

カササギは韓国でも同じく吉祥を表す鳥で、梅と組み合わせて描かれるようです。 

そこに万葉の時代から日本国内で定着していた『梅に鶯』のテーマが混同、あるいは誤解されて用いられたのではないかと創造します。

そしてそれらの先人の作品を見て、後世の人が模倣した可能性は大いにあります。

 

日本で常識とされていても、世界からみると実は違う解釈もあり、世界中のウグイスが、必ずホーホケキョと鳴くとは限らないし、ウグイスの羽根の色も一つじゃないという事ですね。

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ただあくまでも筆者の主観ですが、小春日和に梅の樹に小鳥が止まっている風景は、それが【中国の鶯】にしろ、【メジロ】にしろ、【日本の鶯】にしろ【カササギ】にしろ、清々しい気持ちにさせてくれることに違いはありません。

 

そしてどこからともなく『ホーホケキョ』と鳴き声が聞こえる様子は、なかなか気持ちが良いし、きっと冬の寒さが残る二月に、少しでも春の訪れを感じさせてくれた事でしょう。

 

かりにそれが茶色い小鳥だったとしても、眩しい春の日差しに目がくらみ、鮮やかな羽根の色に見えたのかもしれませんよ。

 

うわ~、恥ずかしいコメント~(≧∇≦)

 

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