大石さんに聞いてみよし!『最初に詠まれる空札 序歌!』
皆さんこんにちは。
広報のFです。
よろしくお願い致します。
京都の桜もすっかり花が散り、新緑の季節が近づいているような、暖かい日と少しまだ肌寒い日の、行ったり来たりが続く季節です。
京都のお料理の秘訣は、【淡味】【旬味】【隠味】の三つです。
しかし、お料理だけでなく、京都にはこの三つに裏打ちされた歴史が多いですよね。
微妙で繊細で何とも言えない淡さ。
季節ごとの旬を大切にしたおもてなし。
隠しているがそこにあるという妙技。
百人一首などの和歌も一緒で、淡さ、旬、隠の技法が盛り込まれています。
これは、和歌を詠んだ人たちが、京都に暮らしたり、京都の文化に触れたりして、淡、旬、隠に多く触れ、心を寄せて生まれたからなのかもしれませんね。
それでは、前回に引き続き【序歌(じょか)】の話です。
『難波津に 咲くや木の花 冬隠り 今は春べと 咲くや木の花』
(なにわづに さくやこのはな ふゆごもり いまははるべと さくやこのはな)
筆者訳 『難波津(固有名詞)に、梅or桜の花が咲きました。 冬の間はジッと待っていたけども、今はもう春になったからって花が咲きましたよ』
前回、この和歌の概念的な話をしました。
私は専門家ではありませんので、あくまで主観ですが、この和歌の中の『咲くや木の花』って響きというか、語呂というのか、ステキだと思いません?
このサクヤコノハナって響き、なんか聞き覚えあるなァと思ったら、こんな名前の神様がいましたね。
古事記にも登場する古代神に【コノハナノサクヤヒメ(ビメ)】という美しい神様がおられました。
この一柱は、富士山岳信仰の総本山【浅間神社】の主祭神と同一神かは不明ですが、同性同名です。
この神様に今の時代にも関係する神話がありました。
コノハナサクヤビメには、イワナガヒメというお姉さんの神がおりました。
二人(二柱)のお父さんのオオヤマツミは、アマテラスオオミカミの孫のニニギノミコトに娘たちを嫁がせることにしました。
しかし、ニニギ様は、『コノハナちゃんは綺麗なので結婚するが、イワナガちゃんは醜いので結構です』とあまりに失礼な差別発言をしたそうです。
これに怒ったオオヤマパパは、『イワナガを嫁にすれば、岩のような永遠の命が手に入り、コノハナと結婚すれば、樹や花のように子孫は繁栄するだろうと思い二人を嫁がせることにしたのに、貴様の命は、花のようにはかなくなるからなァ!!覚えとけー!!!!』と大激怒。
これ以降、天皇の子孫は神のように長命では、なくなったという事です。
ニニギさ~ん…、なにすんのよ~。
オオヤマツミ様が、大山倍達のように三角跳びして、義理の息子ニニギをボコボコにしてケリをつけていれば、良かったのにね。
序歌とは関係ない話で終わりました。
チャン チャン。
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