2020年08月06日 ニュースブログ

皆さんこんにちは。

広報の藤澤です。

宜しくお願い致します。

 

今日、8月6日って何の日か、皆さんご存じでしょうか?

今から75年前の1945年(昭和20年)午前8時15分 広島に原爆が投下された日です。

世界で初めて使用された原子爆弾(リトルボーイ/火薬を使った爆弾の1万5千トン相当)は、広島の人々の命を一瞬で20万人以上奪い、その後に降り注いだ放射線を含んだ雨(黒い雨)により、生き残った人々をも、数十年にわたり苦しめました。

放射線の恐ろしいのは、被爆者だけが深刻な障害を抱えただけでなく、被爆者から生まれてきた子供達も障害を抱えて生まれてきてしまうリスクを背負ってしまう事です。



しかしこの原爆投下によって、結果、戦争終結が早まったという人がいるのも事実。アメリカでは学校でそうのように教えているようですし、アメリカ人の多くが正当だったと考えているようです。

「あと数年 戦争が続いた場合の失われたはずの命が,原爆投下によって減ったじゃないか」と。

でも筆者はそうは思いません。

現在も世界中で紛争が絶えないですが、原子爆弾を使用して戦争を早期終結させようなんて国家指導者は、いないと思います。

それは、戦争時下だけでなく、終戦後も壊滅した広範囲のエリアの施設・インフラの復興が困難である事や、犠牲者の数が膨大になり、民心の敵意が予想され、平和統治が難しくなると考えるからです。

それだけ一方的な暴力であり、戦争に関係のない民間人に(乳児や病人など)甚大な被害を出すことからも、いくら戦争とはいえ使用する正当性はないと思うからです。

台風や地震の影響で、世界中で被害が発生してしまった都市もありますが、原爆は100%人の手によって実行されます。

発射ボタンを押した人がいて、押させた人がいるわけです。


しかし一方では、戦争という特殊な状況では、原爆投下はもちろん、民間人同士物資の奪いあい、兵士による占領下への虐殺や性暴力、反戦思想に対するリンチなど、平常時では考えられない異常行為すら正当化され、横行してしまいます。

 

そんな過去の悲劇を、時とともに忘れてしまうと、日本ではなくても二回目の原爆投下・戦争という暴挙が起こってしまいます。

戦争や原爆投下の無い日が続きますよう、75年前の出来事を知らない・興味の無い世代に伝えていくことが、これから国家間の悲劇を無くすことにつながると信じています。

 

筆者には、第二次世界大戦時、水兵として空母に乗っていた親戚のおじさんがいました。

敵の魚雷で船倉に穴があき、船底からドンドン水が入ってきたそうです。

戦艦などはそういった場合、次々浸水しないように、通路や各部屋のドアが、車のハンドルのようなもので閉鎖できる構造になっていたそうです(今もそうなのかな?)。

おじさんは当時、そこそこ上位の水兵だったそうで、甲板に近い船室に居た為、ギリギリ甲板に逃げ延び、終戦後帰還されました。

しかし、自分より下の階の船室にいた水兵たちは、上階に上がる境のハッチを閉められ、上の階に上がれず(船倉に閉じ込められて)溺死した人もおられたようです。

戦時中は、勝つことが至上で、逃げたり降伏する事は、敵を利する行為として恥であり重罪とされてきました。

そう教育をされてきたのです。

それがもっとも最悪でどうしようもない、戦争の罪です。

「お国の為に死ぬことが正しい」と教育する、その指導者(教育者)は死にません。

安全なところから、言いうわけです。

その家族も友人も、死にません。

同じように安全なところにいるわけです。

原爆投下の問題も、当時の日本人や落としたアメリカ人にとっても、当たり前の行為をしただけだったのでしょう。

いつかもし、同じような戦争が起きてしまうと、また上記のような『当たり前のように人を殺す行為』が行われてしまい、それが『当時はそれが当たり前だった』となるのでしょう。

実際におじさんは、テレビでコメンテーターが戦争の愚かさを解説しているのを見ると『戦争の時代に生きた事のないもんが知ったような事を言うな!』と憤っていました。

そう教育されてきた人だからこその発言だったのでしょうが、戦争という特殊な状況下で生き延びた人の思考なのでしょう。

 

でも現代は幸いにも、原爆に対し戦争で使用したりする事はなく、逆に大きなリスクを伴う事から、反対する意見が多い平和な世の中が続いています(あくまで日本ではですが)。

 

今日、もう一度「原爆投下」という蛮行を思い返す事により、戦争の愚かさや悲惨さを考えてみませんか。

お国の為に命を懸けて戦ったおじさんには怒られるかもしれませんが、それでも戦争について、平和について、知らないなりに考え続ける事が、広島の亡くなられた方々への、答えになるかなと信じます。

改めてご冥福をお祈りします。

 

 

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