2014年06月17日 かるた

皆さんこんにちは、広報のFです。

 

さて、【京都のパワースポット&百人一首】シリーズ第二弾です。

 

無理やり今はやりの(パワースポット)関連の記事を立ち上げたわけではありません。

 

百人一首などのかるたに関係しているからですので、そこの所よろしくお願い致しますよ!

 

さてさて、今回のパワースポットは、上京区の白峯神社(しらみねじんじゃ)です。

 

前回の上賀茂神社と違い、都会の真ん中の神社で、

地下鉄烏丸線「今出川駅」4番出口西へ徒歩8分の距離です。

 

タイムリーな事にこの神社、今もっとも熱い注目を浴びています。

 

それは【サッカーの2014年ワールドカップ優勝を祈願!!!】でしょ!!!!

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残念なことに初戦のコートジボワール戦は、負けてしまいましたが、

2戦目は是非とも頑張って勝ち進んで欲しいところです。

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サッカーに限らず、球技全般の技能向上にご利益があり、

野球やバレーボールなどの選手なども参拝されるようです。

 

それもそのはず、この地が蹴鞠の家元、飛鳥井家(あすかいけ)の邸宅跡であり、

元々、蹴鞠の神様【精大明神(せいだいみょうじん まり精大明神とも呼ばれています)】が

祀られていたからです。

 

 

飛鳥井家とは、藤原房前(藤原不比等の次男)を祖とする

【藤原北家(ふじわらほっけ)の家系】であり、かるたの歌道家元、

藤原定家【ふじわらていか 小倉百人一首の選者】もこの藤原北家の家系である

御子左家(みこひだりけ、長家流ともいう)の家系です。

 

蹴鞠だけでなく和歌にも通じた家柄で、多くの歌人を輩出している優秀な血筋ですが、

それだけではありません。

 

祖先の藤原不比等自身が、父・藤原鎌足(中臣鎌足)の実子ではなく、

天智天皇の御落胤の可能性もあり(もしそれが本当だとすると、

皇族に連なる家柄となります)かなり有力な貴族であるといえます。

 

旧社格(第二次世界大戦後、廃止になりましたが)でいうと、明治神宮や近江神宮、

出雲大社などと同じ、国から奉幣を受ける最上位の神社【官幣大社】として取り扱われておりました。

 

精大明神は、飛鳥井家時代から祀られていましたが、

白峯神社とは呼ばれていませんでした。

 

明治元年に創建した寺社で、歴史的にも古いわけでもないのに【官幣大社】の待遇は、

あまりに特別ですよね。

 

それには、皇室に災禍をお越し、皇室貴族を震撼させたある人物の霊を慰める為だったようです。

 

 

 

 

 

 

 

その名は『崇徳天皇(すとくてんのう 崇徳院ともいう)』(1164年没後、父:鳥羽上皇に疎まれ、

讃岐(香川県)に配流その後、都に戻らぬまま歿した)

 

そしてもう一人、崇徳天皇の様に配流先で歿した

『淳仁天皇(じゅんにんてんのう)』(764年没、天武天皇の孫 淡路の国(淡路島)に配流)

 

詳しくは、明治天皇の玄孫:竹田恒泰氏の著書『怨霊になった天皇』をご覧下さい。

 

御二方とも、都を追われ僻地で生涯を終えた人物で、没後怨霊となって

都に度重なる厄災を起こし、都人を震撼させたと言い伝えられており、

祟りを恐れた時の権力者が、没後天皇として崇め、

神に祀り祟りを鎮めようという経緯が同じでした。

 

この崇徳天皇が、百人一首の中の

『瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ

№77崇徳院』の作者です。

 

速い浅瀬の滝川の流れが、岩にせき止められ2つにわかれてしまっても、

また合流して一つになるように、仲を裂かれて別れさせられても、将来はきっと、

必ず逢おうと思うという意味です。

 

まるで恋愛の詩の様ですが、上記の配流になった原因(父との因縁)があるので、

心が離れてしまった父に対する、子の心情の詩であろうと一般的には解釈されています。

 

日本の教科書にも載っていませんが、幕末の時代に孝明天皇は、

その讃岐の地で祀られている崇徳上皇を慰霊するため、

その霊を京都に移すように幕府に命令しました。

 

しかし、命令した直後に孝明天皇が崩御してしまった為、その子である明治天皇が

その意志を継承して、現在の場所に社殿を作り、1868年に御影堂の神像を移動して、

ご神体としての白峯宮を建立しました。

 

 

日本最恐の怨霊と呼ばれ、『我は日本国の大魔縁(外道の長)となり、

天皇家以外の者(民衆)を日本の王とし、天皇家は滅ぼしてやるぞ!』という

具体的な呪詛をかけたとの事。

 

これは、同じく都を追われ亡くなり、死後に都(朝廷)に禍をもたらした

【早良親王】(さがらしんのう)や【菅原道真】(すがわらのみちざね 北野天満宮

学問の神様)と違い、死ぬ前に呪詛を残し崩御された事(呪詛の言葉を実際に言った)と、

その後の災禍のすさまじさと、災厄の年月の長さから、他の霊とは別格扱いとされてきました。

 

 

 

 

 

さてそんな和歌・蹴鞠の神様や、日本最恐の怨霊だった方を祀る白峯神社。

 

この社内には、数々のパワースポットがあります。

 

 

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【飛鳥井】(あすかい)

清少納言が枕草子の中で『井は、ほりかねの井。走り井は逢坂なるがをかしき。山の井、

さしも浅きためしになりはじめけむ。飛鳥井「みもひも寒し」とほめたるこそをかしけれ。

玉の井、少将ノ井、櫻井、后町の井。千貫の井。』と九つの名水を上げています。

 

昭和に入り、一度は10年間ほど枯れたが、その後復活したようです。

上記の九つの名水の中では、唯一現存していますので、

是非 白峯神社に来社された方は一服如何でしょうか。

 

但し、よく他の神社の境内にも設置されていますが、

手水舎(ちょうずしゃ・てみずやなど読み方は色々ありますが、

神様に参拝する前に身を清める場所)の仕様になっており、

筆者は勝手なイメージから(この手水舎が飛鳥井という事に)なかなか気が付かなかったです。

 

 

【鬱金之桜】(うこんのさくら)

いわゆる黄桜ですが、御衣黄(ぎょいこう)の桜と違い、非常に珍しく

日本に27本しか確認されていないそうです。

京都市内でも(東寺横 六孫王神社)(平野神社)(白峯神社)の

三箇所だけのようです(もし他にもあったらすみません)

 

桜の花には体にたまった悪い気を取り除き、本来の魅力を高め、

良い運気を呼び込んでくれる浄化・開運パワーがあるとのこと。

また、桜吹雪を浴びると、人間関係の厄落としになるとも言われています。

花見自体が運気アップであり、鬱金桜の花びらなら更にご利益がありそうですよね。

 

 

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【潜龍井】(せんりゅうい)

飛鳥井から北に50m位の場所、本殿の東隣りにある井戸。

御祭神は(潜龍大神)=白峯大龍王、赤峯姫龍王、紫峯大龍王

この神々は、昭和30年(1950年)、御火焚祭の斎行中、

炎の中に出現した三柱の龍神であるとされています。

 

水・醸造の守護神として今でも大切に祀られています。

 

潜龍井横の立札には『龍神様の坐す潜龍の井から湧き出る神水は、

家内安全・家業繁栄並びに悪縁を断ち良縁を得る霊験あらたかなる水神様として、

篤く尊崇されています。』と書かれていました。

 

同じ境内の潜龍井とは深さが異なる為、水脈が違います。

清少納言も飲んだ名水と、飲み比べるのも楽しいですよね。

 

【含笑花】(がんしゅうげ)

名前の由来は、花弁が開ききらないまま落花する様が、

つつましく含み笑いで微笑んでいるように見える事からこのような名が付いたそうです。

和名:唐招魂(とうおがたま からおがたま 唐種招霊ともいう)と呼ばれ

日本自生の招霊の樹と区別しながらも、同じモクレン科の霊木として、

白峯神社以外にも多くの神社で植栽されています。

英名:Banana Magnolia(バナナモクレン)と呼ばれ、

開花時期になるとバナナのような甘い香りが漂いますが、2,3日で花は散ってしまい、

なかなか花を見る事が出来ません。

4月中旬~5月下旬に京都の白峯神社に訪れ、含笑花の花を見る事が

出来たらそれだけで運が良いと言えましょう。

是非、チャレンジしてみて下さい。

 

 

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【小賀玉の木】(おがたまのき)

京都最大のオガタマノ木で、京都市指定天然記念物であり、樹齢約800歳、

樹高15.7m(マンション5~6階相当)招霊(おぎたま 精霊、神霊を招くの意)が名前の由来とか。

前述の、飛鳥井の裏にそびえ立ち、境内の門をくぐると右手の方にあります。

この巨木一本で、この神社が町中にあるのを忘れさせてくれる程の大きさです。

 

 

【三葉之松】

古来 松は、百木の長(すべての樹木の王)と言われ、見た目や実用性だけでなく、

豊穣と平安の神霊が降臨する憑代だそうです。

この三葉は全国的に珍しく、三本(三人)が一つの根本から生えていることから

【夫婦和楽・家内安全】に通じ、その葉が金色に色付、

落葉したものを身に付けると金銭運アップの御利益がある事から別名「金銭松」と呼ばれています。

 

【ムクロジの樹】

無患子の樹と書き、(子が患う事がない 病気に掛からない)の樹です。

それだけでも子を持つ親にとっては有難い樹なのに、

「インドの石鹸」という別名があるほど水に溶かすとよく泡立つ果皮を持ち、

洗濯や洗髪にと平安時代の貴族の生活の必需品(あまり洗濯はしなかったらしいが)として、

邸宅内に多く植えられていたようです。

 

 

これだけの霊木や、霊水、そして霊神がわずか数百メートル四方に祀られた神社数少ないかと思います。

 

 

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【蹴鞠碑】

石碑は、2001年に建立されました。

『撫で鞠』と呼ばれる石碑に取り付けられた石玉を回し、

球運を祈願する独特の参拝が珍しい。

蹴鞠保存会は、明治天皇の「蹴鞠保存」の恩召しに応じて、

明治三十六年(西暦1903年)に創立されました。

蹴鞠保存会の方々は、白峯神社だけでなく、藤森神社のあじさい祭や、

下鴨神社の蹴鞠初めなどでも披露されるそうです。

 

きたる7月7日(月)白峯神社内にて、「精大明神例祭」が行われます。

これは、精大明神が蹴鞠の七夕の神であり、球技だけに留まらず、

芸能・学問の向上にもご利益がある事から行われる神事です。

当日は、午後から蹴鞠が庭上で奉納されるほか、

一般の方が参加できる蹴鞠体験もあります。

また蹴鞠奉納の後は、少女達があでやかに大笹の周りを廻る「七夕小町踊」も

拝観無料で楽しめます。

元禄の頃に西陣の乙女達が、技能・芸能の向上を祈願し

踊り歩いた古事を再現した行事とのこと。

 

「七夕祭」14:30~

「蹴鞠」15:00~

「七夕小町踊」16:30~

(雨天中止)

 

是非、夏の京都の風物詩をご覧ください。

 

シリーズ過去ブログ

京都パワースポットと百人一首!【八坂神社編】(パート2)

京都パワースポットと百人一首!【金閣寺編】(パート1)

京都パワースポットと百人一首!【嵯峨小倉山編】(パート3)

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