競技かるた標準百人一首 お手入れ方法『そこに愛はあるんか?』
皆さんこんにちは。
広報の藤澤です。
宜しくお願い致します。
先日アップしたばかりのブログに、以外にも反響があり(先日のブログ[『読み方かるた』が新しくなりました])
その時のテーマは、新しくなった読み方かるたについてでしたが、さわりで触れた「かるたのお手入れ方法」の部分に、皆さま関心があったようですね(読み方かるたの事も重大ニュースですからね)
そこで、かるた(百人一首や花札も含む)のお手入れについて書きたいと思います。
【除菌・殺菌対策】
やはり最近気になるのが、コロナウィルスに対する、除菌・殺菌の方法ではないでしょうか。
素手で直接触れますし、複数の人が使用しますからね。
実際、紙製品の表面に付着したウィルスは、約24時間生きているとの事です。
空気に漂うコロナウィルス(エアロゾル)/約3時間
銅製品の表面/約4時間
ダンボール(紙)/約24時間(1日間)
ステンレス/約48時間(2日間)
プラスチック/約72時間(3日間)
ガラス/約96時間(4日間)
過剰に心配しすぎてもいけませんが、気になる方は紙製品ですから、水やアルコールなどでシミにならないように注意しつつ、風通しの良い場所に広げ陰干しも良いかもしれません。
これにより、前回のブログに書いた「虫干し効果」になります。
干している間は、代わりの札を用意しておいて、代わる代わる交換しながら使えば、かるたの連続使用にならずに済みますから、コロナ対策にもなりますよね。
コロナ禍で、色もにおいも無いウィルスとの闘いに、綺麗になった(ような気がする)と信じ、毎日ただただ除菌・殺菌に振り回されている方も多いことでしょう。
それは、何の為にしているのか。
自分や自分の大切な人を守る為にやっています。
もう少しだけ、辛抱してのり切りましょう。
【湿気取り・汗取り対策】
競技で使用していますから、汗が飛び散り、時にはかるたに倒れ込み、転げまわるようなシーンもあるかもしれません(怒られるわ!)
そんな汗や鼻水だのが入り混じったものが、かるたに付着してしまう事もあるでしょう(さらに怒られるわ‼)
そんな時は、乾いた布や紙で優しくふき取って頂いても大丈夫です。
競技かるたの特徴の一つは、その丈夫さです。
実際、激しく競技で使用しても、すぐに破れたりしたら、いくらかるたを買っても切がありません。
※(大石天狗堂にとっては、次々新しく購入して頂ける方がありがたいのですが、信用を無くす事にもなりかねません)
ですから、よほど力一杯こすりでもしない限り、破れる事は無いのですが、濡れたところ拭くと、印刷が剥げてしまう可能性はあります。
それに、競技かるた以外の百人一首は、表面が競技用より繊細な素材のものもあります。
やさしく、赤ちゃんのお肌を拭くかのように、やさしくふき取って下さい。
ゴシゴシしたらダメですからね。
【黄ばみ・黒ずみ対策】
紙製品の黄ばみや黒ずみの原因って知ってますか?
黄ばみとは、古い紙が全体に黄色く変色してしまう状態で、海賊映画の宝の地図とかいい感じで黄ばんでいますよね。
黄ばみの原因は、紙の繊維の中で木と木をつなげる役目になる接着剤のような原料リグニンが影響しています。
このリグニンに含まれるα-カルボニルが日光などからの光吸収により光分解反応を起こしたり、空気による酸化反応を起こすことで黄変化(黄ばみ)になるわけです。
黒ずみとは、ホコリ・カビ・手の皮脂・インクの汚れなど、様々な要因により、白い紙の表面が汚れてしまいます。
したがって、ホコリや日光の被らない場所に保存し、使用して汚れたら優しくふき取り、何か月かに一度は札を広げて虫干しをする。
長時間干すと、黄ばみの原因になるのでほどほどに。
湿度管理・温度管理もカビ予防にもなりますし、札の状態が良好に保てますから大切ですね。
是非、大事になさって長く使って下さい。
【かるたに愛を】
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