大石さんに聞いてみよし!『花札の親って何?』
皆さんこんにちは。
広報の藤澤です。
宜しくお願い致します。
たまに聞かれる質問に『花札で親って決めるけど、どういう事?親って何?』
って聞かれます。
え!?
親って知らんの?
トランプでもトランプ配る係の人を決めて、親から順番に時計回りで始めたりするやん?
って感じです。
でも、そもそも花札を知らない人も居るでしょうし、トランプの配る係と違い、ゲームマスター、オンラインゲームのホスト的意味合いとも違うかもしれませんね。
ご説明しますと、
花札は三人で行います。
親(1人目)
胴二(どうに:2人目)
ビキ(3人目)
という役割と言うべき呼称があります。
そして親の決めるのですが、決める方法があります。
ます誰でも良いので、札をよく切った(シャッフル)後、3人に一枚づつ配り(山にした札を上から順番に取って行くのでも良いですけどね)、札の月が早い順から①【親】>②【胴二】>③【ビキ】となります。
もし同じ月なら、点数の大きい順でもっとも高い者が親となります。
例えば、【松に鶴】と【松に短冊】と【梅に鶯】の三枚だったら、梅に鶯が一番下。松に鶴が親という訳です。
さらに札の配布の仕方ですが、ビキが裏返して札をよく切り、裏返しのまま胴二の前に置きます。
胴二が裏返した札の束を、2束に分け上の束を下の束と積み替えます。
これを「胴二が望まれる」と言います。
そして胴二が望ませた札を親の前に置き、親が三人に札を配ります。
親だけで、最初から札配りをすると、不正を疑われないようにする為の昔からの流儀です。
札の配り方は、まず4枚づつ親が右隣りの人(胴二)に配り、その右隣り(ビキ)に4枚、最後に自分(親)の4枚を取ります。
そして3枚を表向けにして場(3人の座っている場所の中央)に広げます。
そしてまた右隣の人に、今度は裏返しのまま3枚配り、ビキにも3枚、最後は自分の3枚を配ります。
そして場にまた、表向けに3枚並べます。
そして場に並べた最初の3枚と、後から並べた3枚の間に残りの札すべてを場に裏返しのまま置きます。
これでプレーヤー3人それぞれの持ち札が7枚、場に開いて置く札(さらし札)が6枚出揃った状態になります。
この状態を【場六の手七】(ばろくのてしち/手七場六も同意)と呼ばれます。
札配られた後、親を含む3人がまだ自分の手札を見ない内に『親手を頂きましょう』と親以外の誰かが言った場合は、親は断ることが出来ず、その発言した人の持っている手札7枚と自分の手札7枚を裏返しのまま交換しなくてはいけません。
これは、一見無駄な様に見えます。
だって、自分も相手もまだ手札を確認していないのですから、良い手か悪い手か分りません。
だから変える必要が無いように思いますよね。
しかし長時間勝負をしていて、万が一親が勝ち続けているような場合、負けている仲間たちはどう思うでしょう。
『今 アイツ(親の人)はツイているから、今配られた札も良い手じゃないだろうか』と。
親の人も手札を見る前から、今流れは自分来ていると思っているでしょう。
そんな時に、配られた持ち札を対戦相手と交換するのは、ツキを取られる気がするでしょう。
交換を申し出た側もツキを奪い取るような気になるでしょう。
いっしゅの駆け引きが生まれる訳です。
これが、花札の面白さの一つかもしれませんね。
テレビゲームでコンピューター相手だと、こういった駆け引きや、心理戦は全く効果ないですからね。
もし自分の手札を見て、あまり良い札が配られなかった時は、勝負への参加を辞退する事が出来ます。
親から下りる権限がありますが、続いて胴二、ビキという順です。
『下ります』といって自分の手札を伏せたまま、場にある札の山の一番上に重ねます。
そして二番目だった胴二の人が親となります。
下りる人が多く、一人しか出ない(下りなかった人)場合は、その人の勝ちとなります。
そしてのその勝った人が親になる訳です。
親は札を配る事以外にも、最初に札をめくるのも親から始める権限があります。
そしてその勝負に勝てば、次の勝負も同じ親が親を務めます。
負ければ、一番勝った人に親の座を譲らなくてはいけません。
長くなりましたが花札の親とは、勝負の始まりを制し、花札の場を仕切るリーダーであり、運や頭脳を駆使して勝ち残った者だけがなれる強者の称号なのです。
さあ!
あなたも今日から
花札のマスターペアレントに‼
学校に文句を言いに行く親じゃないよ。