秋の京都 百人一首で二番目に多い秋の歌
皆さんこんにちは。
広報の藤澤です。
よろしくお願い致します。
11月になり、大石天狗堂は年末の繁忙期に向け、忙しい毎日です。
今年は『ちはやふる』の影響なのか、百人一首を、これから初めるという方が増えました。
おかげ様で、初心者向け百人一首『きまり字五色二十人一首』や、競技用百人一首『標準取札』が好評です。
ありがたいことです。
しかし世間では、すっかり秋の気配。
百人一首も、秋をテーマにした歌が沢山、詠まれています。
百人一首の選定番号で言うところの№1の歌人:天智天皇の和歌『秋の田の かりほの庵の とまをあらみ…』
№3の歌人:柿本人麻呂『足引きの 山鳥の尾の しだり尾の…』
№5の歌人:猿丸大夫『奥山の 紅葉ふみ分け なく鹿の…』など
その数、16首。
百人一首で一番多いテーマが『恋』の歌ですが、二番目に多いのが『秋』の歌なのです。
春、冬はそれぞれ6首。夏に至っては4首しか有りません。
平安時代の夜は、明かりも少なく、暖房なども今ほど無かったので、風がひんやりしてきて草木も枯れ始めると、心さみしく感じる季節だったのでしょう。
感傷的な気分になり、寂しい歌が自然と浮かんで来たのではないでしょうか。
武家が台頭して来て、公家衆や僧達の時代では無くなりつつあった時代背景や、貧しい庶民達の鬱屈した気持ちが、秋の物寂しさと通じていたのかもしれませんね。
それに加え、歌人それぞれの事情も歌に反映されていました。
柿元人麿は、石見の国に置いてきた妻(恋人という説も)を思い、詠んだとされていますし、猿丸大夫も牡鹿になぞらえ、遠く離れた人を想う心情を詠み上げています。
※ちなみに、この三つの例に上げた歌人達は、偶然にもそれぞれの歌では無いという説もあり、不思議ですよね。
そんな秋の京都は、観光客がもっとも多い季節でもあり、どの寺社仏閣、庭園も秋の特別拝観や、ライトアップを開催します。
それだけでなく、普通に町中を歩いていても、紅葉が個人宅の庭から覗いたりします。
遠くの山々も紅葉に色付き、京都らしい風情を感じる事が出来ます。
伏見の醍醐寺、東福寺なども何百年と京都の秋を彩り、人々を楽しませてきました。
桜の季節も素晴らしいですが、紅葉の季節はさらに見どころがいっぱいです。
平成も平安も、京の紅葉は鮮やかです。
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